当部の谷野先生が共著したcase reportの「Treatment of lung adenocarcinoma with chemotherapy helps mitigate chronic myeloid leukaemia progression: A case report」がOncology letters (IF 2.5) にアクセプトされました。
タイトルをとてもざっくりと和訳すると「肺癌の抗がん剤治療が白血病にも効いた1例」です。
白血病という病気は実質「血液の癌」です。
液体である「血液の癌」と言われてもピンとこないと思いますので、「血液を作り出す臓器の癌」と考えて下さい。
血液中に、正常ではない細胞が正常ではない勢いで増えていき身体機能を正常でなくする点は、他の臓器の癌と一緒です。
このように、学んだことのない方々には、聞いてもイメージし辛い医学用語はたくさんあります。
なので医師には、患者さんが理解できるように病気について分かり易く説明する義務があります。
医療の主役は医師ではなく、患者さんです。
主役が、自分の歩む道について満足のいく選択ができるように精一杯サポートするのが、脇役である医師の腕の見せ所です。
直接患者さんとお会いしないので影が薄いですが、我々病理医こそ、「癌治療」の名バイプレイヤーと覚えてくれたら嬉しいです。