当院泌尿器科との合同カンファレンスにて、当部の谷野先生、林先生が症例提示を行いました。

当院泌尿器科との合同カンファレンスにて、当部の谷野先生、林先生が症例提示を行いました。

今回は臨床医的に予想外な診断だった症例が取り上げられました。

実際に患者さんを入念に診察して、手術をした臨床の先生の実感とは異なる病理診断だったため、臨床と病理、互いの観点から盛んに意見が交わされました。

決して臨床の先生を咎める訳ではないのですが、どうしても臨床診断と、実際の病理学的診断に乖離が生じることはあり得ます。

医学には、「後医は名医」という言葉があり、後から情報がたくさんある状態で診察する医師の方が、最初に診た医師より正確な診断ができるのは当たり前なのです。

なので、むやみやたらに同業者を批判してはいけないことになっています。

これは医学以外にも通用する考え方で、自分と同じことができない人は、本当に自分と同じ条件下でやっているのかと考える必要があります。

自分ができたことができない人は努力が足りないからだ、と決めつけるより、その人が何に苦戦しているのかを思いやる方がとっても建設的です。

私もパワハラやモラハラは大嫌いですが、知らず知らずの内に物事を決めつけてかかって、それが不適切行為になっているかもしれないと、日頃から意識しています。

柔軟な視点は、剛情なハラスメントを、よく制すのです。

「第49回北海道脳腫瘍病理検討会」にて、当部の上小倉先生が症例提示を行いました。

「第49回北海道脳腫瘍病理検討会」にて、当部の上小倉先生が症例提示を行いました。

「北海道脳腫瘍病理検討会」とは、北海道内の病院で診療された脳腫瘍の症例について、臨床医と病理医がそれぞれの観点から発表をするオンラインでの検討会です。

今回取り上げられた症例にもありましたが、脳腫瘍の中には急速に悪くなって、できてからたった1年で亡くなってしまう患者さんもいらっしゃいます。

なので、早期の発見・診断が重要であり、患者さんを救うために脳神経外科の先生方は本当に凄い熱意を持っています。

1年は365日で、8760時間でもあります。

こう考えると意外と長い時間に感じるかもしれませんが、日本においては、二度と同じ季節を迎えられないことでもあります。

最近はSNSなどの影響で、若い人達で特に、生命を軽視する風潮があり悲しい限りですが、脳神経外科の先生方のように、一分一秒に熱意を持って生きて、後悔はないと言い切ってほしいと思います。

当部の谷野先生、湯澤先生、林先生が共著した論文の「Sotorasib resistance in KRAS G12C-mutant invasive mucinous adenocarcinoma with implications for VEGF-A」がNJP Precision Oncology (IF=6.8) にアクセプトされました。

当部の谷野先生、湯澤先生、林先生が共著した論文の「Sotorasib resistance in KRAS G12C-mutant invasive mucinous adenocarcinoma with implications for VEGF-A」がNJP Precision Oncology (IF=6.8) にアクセプトされました。

数多ある肺癌の種類の一つである、浸潤性粘液腺癌に関する論文です。

医学生にとって、肺癌は鬼門です。

バリエーションが豊富で、それぞれ異なる特徴を全て記憶しなければ試験に通らないからです。

私も学生の頃、腺癌、扁平上皮癌、小細胞癌…、と名前だけを目で見てもイメージが湧かず、対比表を暗記するのにとっっっても苦労しました。

病理医となって、実際に病理組織として目で見たことで、それぞれ全然違う病気だとイメージすることができました。

やはり、実際に目で見ることはとっっっても大事だと思います。

家族を鬼に殺され、妹も鬼にされた少年が、鬼退治部隊に入隊して強い鬼を倒していくと、ある日突然敵の拠点へと転送されて突入する最終決戦の劇場版3部作がもうすぐ始まります。

と言われても私は全然意味が分からないので、やっぱり実際に目で観て確認しようと思います。