医学生の皆様へ
実はその陰には、臨床医からの診断依頼に応え、形態・分子学的解析から疾患の確定診断を行う、Doctor of doctorsともいわれる病理医がいるのです。
旭川医科大学では病理を学ぶ機会として、医学部2年で病理学の講義、3年で病理学実習があり、医学部4-5年の臨床実習では2日間病理部で学ぶカリキュラムとなっています。
他に3年生のEBM、CPCコースで病理解剖された症例の臨床経過、剖検所見をまとめて病態を考察したり、4年生の医学研究特論で腫瘍病理分野、免疫病理分野で実験を行ったり、6年生の長期選択実習で病理部を1ヶ月選択したりすることも可能です。
病理部の長期選択実習では、毎日の切り出し見学、カンファレンス参加とともに、切り出しを見学した症例の病理報告書の作成や、形態学のみならず臨床に則した疾患や検査の理解を深めるレクチャーを行っています。
また年1回、日本病理学会北海道支部主催の「病理夏の学校」というものがあります。北海道の3大学を中心とする医学生、研修医、大学院生を対象としており、病理医による講演や学生参加型CPCなどを通して病理の魅力を実感していただける、一泊二日の無料の合宿形式のセミナーです。
その他にも、病理に興味がある方は随時見学を受付けています。
皆さんも一緒に病理の魅力を体験してみませんか?
初期研修医の皆様へ
旭川医科大学病院では、初期研修期間中に最長11ヶ月、病理部での研修が可能です。将来病理医になりたい先生はもちろんのこと、内科や外科などの臨床医になりたい先生も、是非一度病理部での研修を考えてみてください。
将来病理医にはならなくても、興味がある臓器を自ら切り出し、病理診断を行うことで、検体の取扱いや臨床に直結する病理所見の理解など、臨床につながる様々な知識を得ることができます。
また、臨床医の視点では見えないことが、病理の視点からは見えるということがたくさんあります。是非、初期研修中に短期間でも病理部を選択してください。
病理専攻医を考えている皆様へ
旭川医科大学の病理専門研修プログラムでは、関連病院を含めて年間約90例の剖検があり、組織診断は3万件、細胞診断は4万件程度あります。
疾患も小児から成人まで、腫瘍性疾患及び非腫瘍性疾患を含め、様々な臓器の豊富で多様な症例を経験することが可能です。
また毎日夕方、希少症例や難解症例のカンファレンスを行っており、病理医間での情報共有を行っています。
臨床各科とのカンファレンスも定期的にあり、ディスカッションを行うことで臨床的知識も深まります。
旭川医科大学では病理学講座の大学院生として研究を行いながら、病理部医員として研修することが可能です。
旭川医科大学病院での病理専門研修を考えている方は、いつでも見学可能です。
充実した病理専門研修プログラムを用意し、「国民の信頼を得られるような病理診断能力、病理学的病態解析能力、倫理観などを具えた病理医」の育成を行っています。
研修プログラムの詳細は こちらをご覧ください。
病理学会ステートメント「人工知能AIと病理医について」
臨床医の皆様へ
臨床医として活躍している医師の中には、改めて病理を学びたいと考える先生がいらっしゃるのではないでしょうか。
自ら採取した検体の病理診断を確認して、臨床所見との対比を行って病態を理解したり、適切な臨床診断や処置ができていたかを確認したいと考たことはありませんか?
病理部では、臨床医のどんな疑問にも真摯に向き合い、解決できるように取り組んでいます。
代表的なプレパラートはバーチャルスライドとして取り込んでおり、電子カルテからもアクセス可能です。
一緒に鏡検してディスカッションを行うことも可能です。臨床医の疑問が病理診断の精度向上に役立ち、医療の向上にもつながります。
また豊富な病理症例を用いた臨床病理学的解析も可能です。
お気軽に病理部までご連絡ください。
臨床検査技師、保健学科の学生の皆様へ
病理医が診断する病理標本の作製はすべて臨床検査技師により行われます。
他に行われる検体検査は、機器による測定が主体であるのに対し、病理診断は病理標本での病変の観察により行われるため、作製された標本の出来が病理診断に大きく影響することもあり、病理標本の作製は技術を要する重要な仕事であるといえます。
また、その分、自分の技術が目に見えた結果となって標本上に表れるため、専門的な技術を身につけたい方にとっては大変やりがいのある仕事です。
旭川医科大学病院病理部は検体数や症例数が多く、広く病理を学びたい方であればとてもやりがいのある部門です。密なコミュニケーションにより精度向上を目指しています。
細胞診専門医3名、細胞検査士4名がおり、細胞診の勉強、研究や学会発表等を行う際には丁寧な指導が受けられます。
いつでも見学可能ですので、興味のある方は一度ご連絡ください。
連絡先:
旭川医科大学病院 病理部
Mail: asahikawa.med.patho@gmail.com