令和6年度 第2回CPCが当院で開催され、当部在籍病理医の市村先生が症例発表をしました。

令和6年度 第2回CPCが当院で開催され、当部在籍病理医の市村先生が症例発表をしました。

CPCとは、亡くなった患者さんの死因を明らかにするために臨床医と病理医がそれぞれの観点から考察を行い、議論するカンファレンスのことです。

この度は臨床の先生と病理医を中心に開催される従来型CPCでした。

今回取り上げられた症例の一つに、ファロー四徴症という心臓の病気がありました。

医学生の方々なら聞いたことがあると思いますが、医療者の中ではとても有名な病気で、当症例は教科書やネット検索でも出てくるような典型的な構造の特徴が全て肉眼で確認できる貴重な症例でした。

医学生さんも実際に見ていたら、病気のイメージが湧き易くなったかもしれません。

医科大学の授業はどうしても座学が中心になり、文字や模式図だけ見せられても理解に苦労する医学生さんは多いと思います。

ですが学生時代は苦労しても、実際に医師として経験を積んで才能を発揮する人はたくさんいます。

物事を実際に「見て」理解する力がある人は、「診て」理解する力も高いからです。

また、苦労して生きることの世知辛さを知っている人は、苦労して生きている人の辛さも知っています。

いち病理医でありますが、いち患者にもなり得る私としては、そういう人に「みて」もらいたいと思います。

当部では臨床検査技師(常勤職員に準じたフルタイム非常勤職員)を募集致しております。

当部では臨床検査技師(常勤職員に準じたフルタイム非常勤職員)を募集致しております。

①臨床検査技師免許所有者、または②令和7年4月に臨床検査技師免許取得見込の方が対象です。

詳細な要項は、下記URLリンク先の旭川医科大学病院ホームページの採用情報のページに掲載致しております。

応募締め切りは10月4日ですので、御確認いただけたら嬉しいです。

あなたと一緒にお仕事ができることを、スタッフ一同、こころからお待ち致しております。

 

早くて来年には、あなたを当部にお迎えでき、

早くて来年には、あなたの作った標本が、患者さんを救います。

国立大学法人旭川医科大学:臨床検査技師採用情報 (asahikawa-med.ac.jp)

 

当院消化器病理カンファレンスにて、当部の谷野先生、湯澤先生が症例提示を行いました。

当院消化器病理カンファレンスにて、当部の谷野先生、湯澤先生が症例提示を行いました。

消化器内科、消化器外科、病理診断科の3科合同で過去の症例について議論する場です。

今回取り上げられた症例の中に、薬剤による影響で腸に穴が開いてしまったかどうかを診断したものがありました。

結果的に否定的だったのですが、健康のために飲んでいたお薬のせいで腸に穴が開いてしまった事例は存在します。

我々病理医に限らず、医師は自身の失敗により苦い経験を、必ずします。

ですがその失敗を忘れず、次に同様の機会に遭遇した時に同じ間違いをしないように気を付ければ、それは成長に繋がります。

良薬は得てして苦いもので、毒にも薬にもならない経験より価値があります。

なので失敗を怖がり過ぎず、逆にリスクを熟知した上での挑戦はいいクスリになります。

 

「避けは百薬の長ならず」、病理医のひとりごとでした。

当院泌尿器科との合同カンファレンスにて、当部の湯澤先生、上小倉先生が症例提示を行いました。

当院泌尿器科との合同カンファレンスにて、当部の湯澤先生、上小倉先生が症例提示を行いました。

今回は「この臓器にある筈のない組織構造が何故かある」一筋縄ではいかなかった症例が取り上げられ、病理学的考察を交えての発表となりました。

病理医にとって経験則は診断するにおいて強力な武器になりますが、此度の症例のように、時には先入観や常識、固定概念を破壊し、真相を知るために自分の認識外の世界の門を叩かねばならないこともあります。

患者さんの数だけ臓器があり、それら全てが同じ法則に当てはまるとは限らないからです。

ちなみに病理医は、自分の手で臓器を切り、標本にする作業を、数時間ひたすら行う必要があるので、実は体力に自信のある医師が多いです。

また、真逆の領域と思われがちな、救急外来の外勤をする病理医も実際に存在します。

まさに今、病理医への先入観や常識、固定概念が破壊されたあなたは、真相を知るためにも是非旭川医科大学病理部の門を叩いてみて下さい。