当院消化器病理カンファレンスにて、当部の谷野先生、湯澤先生が症例提示を行いました。
消化器内科、消化器外科、病理診断科の3科合同で過去の症例について議論する場です。
今回取り上げられた症例の中に、薬剤による影響で腸に穴が開いてしまったかどうかを診断したものがありました。
結果的に否定的だったのですが、健康のために飲んでいたお薬のせいで腸に穴が開いてしまった事例は存在します。
我々病理医に限らず、医師は自身の失敗により苦い経験を、必ずします。
ですがその失敗を忘れず、次に同様の機会に遭遇した時に同じ間違いをしないように気を付ければ、それは成長に繋がります。
良薬は得てして苦いもので、毒にも薬にもならない経験より価値があります。
なので失敗を怖がり過ぎず、逆にリスクを熟知した上での挑戦はいいクスリになります。
「避けは百薬の長ならず」、病理医のひとりごとでした。