当院キャンサーボードにて、上小倉先生が症例提示を行いました。
キャンサーボードとは、旭川医科大学病院での悪性腫瘍:がんの症例に対して、各科の医師が集まって意見を出し合う大型カンファレンスのことで、当院では定期的に開催されております。
今回は非常に治療が難しい症例で、診療方針に関して、会場からは厳しめの意見も出ていました。
我々病理医が直接的に患者さんの治療に携わる機会はないので、臨床の先生ならではの見解が聞けて、非常に勉強になりました。
「岡目八目」という、当事者でない人は当事者より考えがまとまり易く、囲碁なら八目分有利であるという意味の言葉があります。
主治医ではない我々が、やや余裕をもった立場で診療経過を見ることができるのも、それに当たるのかもしれません。
逆に言えば、主治医の先生は八目分我々よりも難しい立場で患者さんに向き合っていることでもあります。
患者さんが一番大変なのは勿論ですが、私も経験があるので、主治医の先生のお気持ちも本当によく分かります。
患者さんに真正面から向き合うことがどれほど大変か、岡目の我々には皆目見当もつきませんが、私は一目置くどころか、主治医の先生に払っている敬意は、目いっぱいです。