第32回肝細胞研究会 (札幌) にて、当部の上小倉先生がポスター発表を行いました。
発表のタイトルは「成熟マウス肝細胞のin vitro形質転換による移植可能で多彩な組織型を示す肝腫瘍細胞株の樹立」で、私にはとても難しい領域の題材です。
こういう細胞や遺伝子レベルの研究はセンスがものを言うらしく、向いていない人はとことん向いていないと言われています。
私も昔、当院ではない施設で、大学院生の研究の様子を拝見したことがありますが、私には難しくてさっぱりだったのを覚えています。
医学生の頃の基礎実験の授業で、100人以上いた同学年の中で唯一私にだけ噛みついて流血沙汰の怪我を負わせたあのマウスは、私のセンスの無さを見抜いていたのだと、今になって思います。
私にとってはマウスが待つ研究の世界は夢のまた夢の国なので、日本にいながら病理診断室というスタジオでユニバーサルに活躍できるお仕事に専念したいと思います。